外遊帳 2005 冬

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3月21日(月) ここのカレーが好き。

最近夫婦ともに忙しく、この三連休も二人とも仕事のため、娘を妻の実家にあずけた。
で、普段、娘と一緒では行けないカレー屋さんに妻と二人で行ってきた。
帯広にある割と知られた店である。

手前が私の食べたスリランカ風カリー、奥が妻の頼んだインド風。
私はいつもスリランカ風を頼む。一度別のものも食べてみたいと思うのだが、どうも店に行くとスリランカカレーを頼んでしまう。20食限定となっているが、「ありません」と言われたことは一度もない。

次の日、娘を迎えに行った。ついでに鳥でもいないかなあと随分寄り道をしたが、全くだった。


アトリが道端で何かつついていた。
珍しい鳥ではないが、今シーズン初めて見た。なんだか冬鳥にあまり出会わないうちに冬が終わってしまった。そういえば、今日、うちの近くの川にアオサギが戻ってきていた。春だねえ。

3月13日(日) ダンボールオーブン

ダンボールにアルミホイルを貼ると立派なオーブンができる。
中に炭を入れピザを焼いたら旨かった。
今度は鳥レッグなんか焼いて喰いたいなあ。


3月5日(土) 今年の初アメマス

このところ仕事が忙しく、毎日帰宅が遅い。そうすると娘や妻とは朝しか顔を合わさない。うちは共働きなので私が忙しいときには妻の負担が一気に増える。おまけに昨日は娘が39度の熱を出した。今週末は予定がなく、釣りか鳥見にでも行きたいところなのだが、ココで私だけが遊びに行くとまずいことになりそうだ。家族が私に対して積み重ねた不信感や恨みや怨念などが一気に噴出する恐れがある。
遊びに行くのは保留にし、家族と一緒に起き、残り飯でチャーハンを作ったりしながら様子を観察する。昨日はぐったりして虫の息であった娘はホトンド回復しているようで機嫌がいい。洗い物をしつつ、「いい天気だねえ」などと妻に話しかけてみた。案の定私の心などたやすく見透かされている。返事はない。

結局、帰ってきたら夕飯を食べに連れて行くことと、日曜日妻の買い物に付き合うこと、日曜日の夕飯を私が作ることという条件を私から提示し、これを受諾していただくという形で交渉は終わった。これで胸を張って釣りにいけるが、釣れないとダメージはでかい。

地元大河の各ポイントを見てまわる。釣り人はあまり多くない。
2時ごろ有名橋に到着した。先週閉じていた水面が開いている。
見たことのある後姿に声を掛けると、やっぱりあさみさんだった。聞くと朝は対岸に入ったがダメ。こちらへ来てから30分ほどだが、やっぱりダメということだった。そんな話を聞くとがっかりなのだが、昨日氷が落ちたばかりというし、そういう日はチャンスだとも言うし、折角来たのだからということで少しの間釣ることにした。ハギマシコの100羽ほどの群れが来ており、それを見ながら竿を振ったが、あたりはなかった。もともとこのポイントはあまり好きではないので粘るつもりもなく、場所を移動することにした。

次のポイントについたのは3時前だった。ここに入るのはどのくらいぶりだろう?少なくとも5年以上は経っていると思う。
何投かスプーンを投げると、魚が掛かった。懐かしい首振りが伝わってきた。寄せてみると40cmを切るサイズのアメマスだった。今年初のアメマスだ。白銀の美しい魚体であった。先週買ったばかりの携帯で写真をとってリリースした。携帯は4年以上同じ機種を使い続けていたのだが、いよいよボタンを押しても反応しないときがあるという不都合が出てきたので買い換えた。通話が出来ればいいと思ってなんの機能も付いていない一番安いもので通していたのだが、今回は200万画素のカメラがついているものにした。


↑その携帯で撮影した画像。十分ですねえ。

全部で5尾釣れた。サイズは40cmそこそこというものばかりだったが、十分に満足である。4時を過ぎるとアタリが遠のいたが、日没まで竿を振った。どの川の夕方も素敵だが、この大河の夕刻は特にいい。風が止み、空の色を映し込んだ川が紫に染まっている。まわりには誰もいない。カモがピピピピピピピと鳴きながらねぐらへ向かって飛んだ。川は静かに美しかった。

2月27日(日) 竿を担いで鳥見に行こう!

先日ネットで頼んだキムチは旨くなくてがっかりだった。二度と頼まない。

今年初のアメマス釣行。昼前にのんびり出発しポイントを目指す。
堰堤付近や、その下の橋の様子を見てから、お気に入りのポイントへ行ってみたら、見事に道が雪に埋まって消失していた。少しでも車で近づければ歩いていくことも考えられるが、コレでは無理だ。諦めて更に下の有名橋まで行ってみたが、まだ水面が開いていなかった。
それではと、鳥見に切り替え海岸線まで行き、低速で車を走らせながら鳥を探すが発見できず、気づくと十勝を出てしまっていた。

せっかくここまで来たのだからと、これまたこのあたりでは有名な河川の中流域に入ることにした。しかし、この川のポイントはあまり知らない。知らないからこそわくわくするという面もあるが。
適当に川に近いところで車を止め、スノーシューでえっちらおっちら歩くが、魚どころか、魚が付きそうな深みすらない。
魚はいないが、野鳥はたくさんいる。さっき鳥を探した時には全くいなかったくせに・・・。
殺気がないためか、水際だからか、やたらと近くまで遊びに来る。途中から釣りをしているのだか鳥見をしているのかわからない状態であった。


↑タンチョウの足跡って、結構大きい。

ポイントがないので、随分長い距離を歩いた。途中からはタンチョウのつがいと常に一緒だった。私がタンチョウの場所まで行くと、彼らは飛び立ち、姿が見えなくなるあたりで着地する。また私がそこまで釣り下ると飛び立ち下流に降り立つという繰り返しだ。
最初2羽だったタンチョウは、下流に行くにつれ仲間と合流しその数を増やしていった。30分ほどで10羽となり、最後には23羽の群れとなった。上流に飛び去れば追い立てるようなことにならないのに、いつでも下流に飛んで行くので何度も飛び立たせることになってしまう。気が引けるが仕方がない。

帰り道、車まで竿を振らずに帰って45分もかかってしまった。行きも1時間20分ほどしかかけていないので、つまりほとんど歩いていたってことだ。今日は魚を一匹も見かけなかった。

2月20日(日) 大雪

仕事が大雪で延期となった。
しかし大量の雪かきでは仕事がなくなっても嬉しくない。
雪かきをしていると色々な鳥が行ったり来たりしていた。そういえば昨年キレンジャクが地元にやってきたのは大雪の日だったな。今年は未だに来ないなあ。などと考えているとチリチリチリと声がして飛んで行く数羽の群れがいた。遠くて確認できなかったが、あの声はきっとキレンジャクだ。どうして大雪が降った日は鳥が動くのだろう。

雪かきをして、冷蔵庫の古いものを整理して、買い物に行って、カレーを作った。
鶏の手羽元が安かったので、それでカレーを作った。鶏と玉葱とシメジだけのシンプルなカレーだが、コレが旨い。
そういえば、ネット通販でキムチとポン酢を頼んだ。休みの日がヒマだとつい金を使ってしまう。

今日は、全く外遊帳じゃないな。

2月6日(日) 冬の小鳥が少ないなあ

8時から11時ごろまで鳥を見に行った。
地元ではここ数日ツグミが沢山やって来ているので、海岸の方へ行ったら冬の小鳥も増えているのではないかなあと淡い期待をしていたのだが、やっぱり凄く少ない。異常気象なのかなんなのかわからないが、ちょっと異常な状況にも思える。

まあ、数は少ないが、いつもの場所に今日もいてくれたハヤブサに始まり、ジョウビタキ♂、ミヤマホオジロ♂、ハギマシコの300匹ほどの群れ、オオワシにオジロワシなんかには会えた。ジョウビタキの雄は是非写真に撮りたかったんだけど、民家の庭にいたのでスコープを向けるのに躊躇しているうちにどっかに飛んでいってしまったんだよね。結局今日撮った写真は、海岸で死んでいたエゾシカを食べに来ていたオオワシを4カットのみ。


1月29日(土) そんな軟弱な奴にやるワカサギなどない。

今回は同僚Nさんと一緒だ。先週と同じワカサギ釣り場に行った。
あまり爆釣という感じでもないが、止まらずダーラ ダーラと釣れ続ける。
ホットウイスキーを飲むヒマも、カップめんを作るヒマも十分にある丁度良い釣りだった。

家に帰り、娘に本日の調達物資であるワカサギ222匹フリーザーパック詰めを見せると
「かわいいね。お魚さん笑ってるね。いっぱいいるね。みんな笑ってるね。」
などと腑抜けたことを言うので、家で調理し振舞うのを止め、代わりに生き残っていたウグイ君のみを与えた。
しかし、この間のフナほどではないにしろ、冷蔵パックの中でワカサギの死体に圧縮されながら唯一生き残るウグイ君の生命力には目を見張るものがある。


ところで、我が娘の軟弱化についてだが、確か彼女がまだ1歳の時だったと思うが、彼女はコマーシャルで鮭が遡上する映像を見て「おいしそー!」と言ったのだ。2歳前の子が遡上する鮭を見て「お魚さん泳いでる」でも、「かっこいい」でもなく、まして「あばあば おさちゃなさん いた」でもなく「おいしそー」とはっきりと言ったのだ。あの時は、さすが我が娘と誇らしく思ったものだ(ちなみに私は砂漠を歩くラクダを見ても『あれ、喰えるかなあ』と考える人間である)。
が、こやつもまた世俗的な母親・爺婆のかわゆいかわゆいお姫様政策により、日々着実に軟弱ギャル化してしまっているのである。何が「笑ってるね」だ。笑ってないよ。死んでんだよ。君にはがっかりだよ。

そんなわけでワカサギたちは、行き付けの飲み屋で天ぷらにしてもらい、娘にはやらないことにした。
プロの揚げるワカサギは、自分で揚げるよりやっぱり旨かった。娘よ、ザマミロ。

1月23日(日) 寒いけど。260匹。

ワカサギテントが格安で手に入った。嬉しくて家の中でテントを建ててみた。私も喜んだが、娘も喜んだ。
「わーい、お家だ。お家だ。パパも入っていいよお。」


テントを使ってみたくて辛抱できなくなり、本日急遽「単独公魚釣行」を決行した。
一人でワカサギ釣りに行くのは初めてだ。
氷すくいを忘れたり
巻き餌を忘れたり
雪かきスコップを忘れたり
氷が硬くてペグが入らなかったり
竿を折ってしまったり
竿とリールは2セットあるのに仕掛けが一つしかなかったり
一つしかない仕掛けを根掛かりさせ下糸が切れてしまったり
竿立てを穴から湖底に落としてしまったり
リールが動かなくなったり
とりかえた予備のリールも糸が絡まってしまったり
などというちょっとした失敗はあったが、急に釣行を決めたのでこれは仕方がない。誰にでもある初歩的なミスである。
朝7:00過ぎに現地に着くと、雪山がピンクに染まっていて非常に美しかった。
既にたくさんの人がテントを張っているが、どこに張ったらよいのか見当もつかない。とりあえず寄せ餌もないので、水の流れを考えて、他人の寄せ餌が流れてきそうなところに穴を開けてやり始めてみた。水深は約5m。
仕掛けを投入するや否やアタリがあり、いい型のワカサギがあがってきた。どうやらいい場所にあたったらしく、その後もずーっと釣れ続け、昼ぐらいまでに200匹ほど釣ることができた。

一人で釣っていると近くのテントの声が聞こえて来るので面白い。
となりのテントはうぐいの猛攻にあっているらしく、
「うわぁ、またうぐいだべや。」
「こっちはダブルだ。」
「おいっ!このウグイ。やめれって。仕掛け絡まったべや」
「おい、うぐいだけで50以上いるぞコレ。100いるかもわかんねえぞ。」
などと言う声がひっきりなしに聞こえてくる。(いいぞいいぞ。そっちに寄せておいてくれ)とほくそえむ。
反対のテントは夫婦で来ているらしく、
「あんた、まったく釣れないじゃない。どうなってんの。」
「まだ、はじまって1分もたってないべや。少し黙ってやってれ」
「ねえ。焼肉やるべさ。焼肉」
「なんで、お前はいつも・・・。」

1時過ぎにアタリが少し遠のいたので、荷物を整理しテントをたたんだ。
外は景色はいいのだが、すでに結構風が出ておりかなり寒い。

↑これは有名ですね。
荷物を整理し終わり帰ろうかと思って入れっぱなしにしておいた竿を見ると、魚が掛かっている。上げると3匹も魚がついていた。
ためしにもう一度仕掛けを投入すると、すぐにアタリがある。また入れ食いが始まった。こうなると釣り人というのは止めるに止められない。
あたりが遠のいたら止めようだとか、仕掛けが絡んだら止めようだとか、この餌がなくなったら止めようだとか、なんだかんだ考えながらも極寒の中さらに1時間ほど釣ってしまった。鼻の中は凍るし、指先の感覚はない。
結局全部で260匹。はじめてフリーザーパック1枚では足りない量を釣った。塩焼きサイズも混ざったのがなお嬉しい。帰ってすぐにいつもより長く風呂に浸かり、凍った体を溶かしてから料理を始めた。


1月13日(木) コレ↓は、本当に不味いのか?の巻

職場の人たちとワカサギ釣りに行った。
朝6時に釣りはじめるがぽつらぽつらという状況であまり芳しくない。魚も小さく、メダカより小さいなんて魚も結構混じる。すると強いアタリがあり、竿先が水面に刺さった。なんだなんだ何が掛かったんだ?と思う間もなく、なぞの魚はバレてしまった。ちょっと残念だったが、きっとロクな魚じゃないだろう。けど、やっぱ気になるなあ。。。
しばらくすると、同僚Mの竿が私のと同じような感じでしなった。彼は慎重に魚を氷の上に引き上げた。



やっぱり君か。ウグイくんであった・・・。けっこうでかい。見たくなかった・・・。
ウグイいんのかよぉ。この釣り場で掛かったことなんてないのになあ。萎えるなあ。

しかし攻撃はこれ1匹では終わらなかった。次には、こんなのが釣れてしまった。




鮒!?。


フナなんて釣ったのはいつ以来であろう。
「釣りは鮒で始まり鮒で終わる」というが、私も例にもれず鮒で始まった口である。本州にいたときには良く釣った魚で懐かしい。
懐かしいと思ったのが運のつきでその後フナもウグイも釣れる釣れる。
針は折るし、仕掛けは絡めるし、せっかく寄ったワカサギは散らすしで散々な目に会った。
↓フナやウグイはなんぼか放したので、実際にはもっと釣れてしまったのです。
それなのに、ワカサギは3人でこんだけ。160〜70匹也。


それでね。
何が一番悲しかったかと言うとね。
同僚2人は釣りをしにきたというより、酒を呑んだり焼肉を食ったりが楽しみな方々なのね。
こんな感じで釣りしないで、焼き肉喰ってるわけなの。
家族もいない寂しい人たちなので、ノルマなんてものはないのね。



私はがんばったよ。うん。がんばった。途中から風が出て寒くなった中、誘いをかけつつひたすら釣ったよ。それでなんとか100匹以上は釣ったよ。
同僚Mは酔っ払って車で寝てるし、同僚Nは焼き肉喰い終わったら早々と釣りを止めてしまうしね。
釣れないのは彼らのせいではないけど、なんだかちょっと悲しい怒りを彼らに覚えちゃったわ。

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そんなこんなで精神的に少し打ちのめされたので、ちょっと自虐的かつ投げやりな気持ちになっていたこともあり、「ウグイやフナを調理して喰ってみよう」ということにした。どちらも今まで一度も料理したことのない未知(できればあまり扱いたくない)の食材であるが、一応魚なんだから食えるハズだ。
帰るなり、料理本やインターネットでレシピなどを調べてみた。どうやらウグイよりもフナの方が手ごわさは上のようだ。普通は喰わない魚のようで簡単な調理法などなかなか見つからない。考えてみれば魚屋にもならんでいないよな。『フナ寿司』ならいたるところで見つかるのだが、そんな名物郷土発酵食品をその日の夜に作れるわけもなく少々途方にくれてしまった。しばらくどうしたものかと思案したが、面倒になってきたので、「それじゃあ、とりあえずフナについては臭みを取るような方向で・・・。ウグイは普通の魚と同じような方向で・・・・」とような方向的作戦ということに決定し、テキトーに料理することにしちゃおう。もし究極に不味くても同僚2人に食わして復讐するという使い道もある。

とりあえず、フナの内臓及びウロコ除去手術に突入したのだが、フナがまだ生きているのに驚いた。ワカサギは当然として、あのウグイでさえもうつろな目で絶命しているのにフナ様はまだ口をパクパクしていらっしゃるのだ。既に水からあげて8時間ほど経過しており、その間バケツなどの水には一度もつけていなかったのにだ。この生命力にビビリ、私は包丁を入れるを少しためらってしまった。
それでも鮭でも鱒でも常に自ら捌いてきたこの私がフナごときに恐れを抱くなどと言うことがあってなるものかと、気を取り直し包丁でウロコを取ろうとすると、尾をビチビチと動かすので「ヒャーっ」とみっともない声を上げ、家族・同僚に聞かれてしまうという失態を演じてしまった。
捌いたフナに熱湯を一度かけ、臭みをとり、日本酒と味醂と味噌と生姜で煮込んだ。
ウグイは、3枚におろしたものをワカサギと一緒に空揚げにしたり、そのまま塩焼きにした。

どちらもちゃんと人間の食べるものになったので同僚は驚き、尊敬の眼で私を見つめたが、作った私が一番驚いていたのである。

1月10日(月) ミヤマホオジロ

ゆっくり起きて、ふらっと鳥見に出かけた。

昨日の晩、新成人の男達と呑んだ。わずか10分ほど話をしただけであったが、有意義な時間であった。鳥を探しながら、気持ち良い男達と交わした言葉を繰り返し思い出していた。大人になったばかりの彼らは、自分の仕事にプライドを持ち、将来の夢を語っていた。ほとんどの大人は、成人をすぎ10年も20年もたつと、楽に仕事をすることばかりを考え、夢どころか諦めと妥協の贅肉がぶよぶよとついてくる。彼らの引き締まった顔と心に接し、珍しく「俺もがんばらねばいかんな」などと殊勝なことを考えた。

道路脇から小鳥が飛び立つのが見えた。
双眼鏡で確認すると、トサカ頭に黄色と黒の顔が見えた。ミヤマホオジロだ。

スコープを向けても一向に気にすることなく地面に落ちている何かを必死についばんでいた。時折車が通りかかった時のみ、近くの木に飛び上がって避難するが、車が通り過ぎればすぐに地面に舞い戻ってきた。心行くまで観察してから最近定番となったコミミズクの場所でコミミズクを眺めてから家に帰った。
まだ冬鳥はあまりやってきていないようで、今日見た冬の小鳥は、ミヤマホオジロの他にはカシラダカだけだった。どちらもトサカ頭だね。

1月9日(日) ワカサギは塩焼きが最高!

キンゾーさんとRyuさんとあきちゃんと4人でワカサギを釣りに行った。
噂によると4桁も夢ではないという釣り場だ。
現地はすでにたくさんのテントの明かりが灯っていた。小さい村のようでキレイだった。

期待に震えつつ、糸をたらすがいっこうにアタリがない。
暗いうちから釣りはじめ10時までに、わずか3匹+カワガレイ1匹だけだった。
前回は釣れ続けて序盤は酒を飲むヒマもなかったのだが、今回は、ビールに日本酒(ときしらずという名の純米酒!)、ウイスキーとフルコースだ。わーいパラダイスゥ!ん?これでいいんだっけ?

あぶないあぶないいかんいかん。妻と娘が腹をすかして待っているのであった。このままテントにいて酒を呑んでいるだけでは何をしに来たのかわからない。テントを飛び出し、極寒の中ジプシーのように穴を開けては仕掛けを投入するということを繰り返しつつ場所を移動しながら釣ることにした。
10箇所は開けただろうか?Ryuさんが比較的アタリがあるところで釣っていたので、となりで釣らしてもらった。そこではポツポツ釣れ続け、3時に止めるまでに、74匹の釣果を得た。
袋に入れてみると、大きいサイズが多いので、前回と同じくらいの量はあるようだ。
前回の釣果 今回の釣果

大きいサイズは塩焼きができるので嬉しい。私はコレが一番好きなのである。
これをつまみつつ、もらった泡盛を呑んだ(呑んでばっかり・・・)。うまい!


1月5日(水) ワカサギ193匹

4日に友人の家に妻と娘と3人で遊びに行った。妻の昔からの友人宅で小さい娘もいるので、妻と娘は喜んでいる。私は、彼女の家がワカサギ釣り場に近いので大歓迎だ。泊めてもらって、次の日早朝から出撃できる。

前夜の酒盛りの臭気を身にまといつつ起床し、友人Tとの待ち合わせ場所に向かった
現地に着き、まだ暗い中仕掛けを投入すると、早速アタリがあり最初のワカサギが釣れた。
それからは3つ付いたり、4つ付いたりと絶好調で、朝のうちは持ってきたウイスキーを飲むヒマもなかった。


9時をまわると段々ペースが落ち、1時ごろまでに193匹の釣果で終了となった。
久しぶりの友人Tとの釣りはとても楽しく、ウイスキーも美味かった。

妻の友人宅に娘達を迎えに行くと、娘が嬉しそうな顔をして、
ダイチンマンがボッコリしてねぇ」
と話しかけてきた。
大チンマン?
ボッコリ?

なんのことやらワケがわからない。

妻に聞くと、アンパンマンのビデオを見ていたそうだ。
「バイキンマンが、びっくりした」
と言っていたつもりらしい。
オゲレツチンチンマンガでも見せられたかと思って、ちょっとドキッとしていたのだが、そうでなくて良かった。


さて、家に帰るとお料理が待っている。椅子に長時間座っていたので腰が痛かったが、そうも言っていられない。
我が家では、釣った魚は私が料理するということにいつのまにかなっている。

空揚げにして食べた。



ワカサギ茶漬けも食べた。



娘も妻も大いに食べた。
全部料理して、30尾残っていたので、2歳児と大人二人で160尾!?も食べたということだ。
美味かったが、喰いすぎだ。


1月2日(日) ゴマちゃん現る。

今日は、日の出から出撃ダーと思っていたが、起きられず。
妻のばあちゃんが作った豪華おせちを堪能してから、ゆっくりと出撃した。
相変わらず何もいないので、河口のワカサギを見に行くと、氷の上にオジロワシがいた。十勝らしいなあと眺めていたら、カラスに追われて逃げていった。
さらに、河口に目を向けると氷の上にアザラシが寝ている。


ゴマフアザラシ。十勝川にいるからトカチャンと言う人もいるらしい。
センスを疑う。2頭いるのにどっちがトカチャンよ!というツッコミも入れたい。


昼過ぎまで観察・撮影をしたが、メモリーカードが一杯になったため、その場を去った。

午後は海岸線を中心に車を走らせたが、やはり冬鳥はまだ全然きていないようだ。
小鳥はいなさそうなので、猛禽中心に探してみた。
どうも、この2,3日オジロワシは沢山目にするのだが、オオワシをあまり見かけていない。3日間で2,3羽というところだ。オオワシのあの勇姿が撮りたいなあと山の斜面を見上げると、
いらっしゃいました。神々しいほどの存在感でわたしめを見下ろしておられました。




さて、夕方3時。
昨日のコミミズクポイントで出現を待つ。
ベストポイントに陣取り、機材をセッティングする。サンドイッチとお茶を用意し、万全の体制だ。
まだ少し時間が早いなあと思いながら回りを見渡すと、崖っぷちで雪が血に染まっている所を発見した。ハヤブサか何かのお食事場所だったのかなと、近くで観察するが羽毛はない。なんだろうと思い、崖下を見ると、カラスがたくさんと、オジロワシが3羽集まっていた。
私に驚いて飛び立った後を見ると、エゾシカの死骸があった。
車に撥ねられ、フラフラと崖まで歩き、そして転落したのであろう。無残。

そうこうしているうちに、昨日コミミが出没した時間を過ぎるが、あらわれない。
日も沈み、撮影には厳しい時間になってしまった。
昨日出たからと言って、今日も出るとは限らないもんなあ。残念だなあと思いつつその場を離れた。
諦めきれず付近を車でパトロールするが、鳥の姿は見えない。
あっちこっちまわって、いいかげん暗くなったので帰ろうとしたが、どうしてももう一度最初の場所だけ見てから帰ろうと立ち寄ると、スーッと飛ぶ独特のシルエット!コミミだ!
暗い中だったが、タイマーを使い、ぶれないように慎重にシャッターを切る。
鳥三昧の3日間が、こうして終わった。


1月1日(土) やっと会えたね。コミミちゃん。

大晦日の晩から妻の実家で過ごしている。
あまり気を使わずに付き合える義父や義母たちなのだが、さすがに元旦から鳥を見に遊びに行くと具合が悪いので、おとなしく家にいることにした。
昨日の天気予報では、雪が降り荒れると言っていたが、不運にも外れてこれ以上ない快晴だ。遊びにいけない日は、天気が悪い方がいい。天気が良いと機嫌が悪くなる。

「おとうさん、あけましておめでとうございます。ことしもよろしくおねがいします。まあまあまあまあ。」
「おお、おお。これはこれは。まあきちくんは、酒にするか?それともビールにするか?」
「まあまあ。おお、おお。これはこれは。正月は朝からやれるのがいいなあ。どうもどうも。」
などと呑みはじめたが、外が気になり酒がはかどらない。


午後2:00 ついに
「あのぉ〜。ちょっと、散歩に行ってきてもいいでしょうかぁ」
と言ってしまった。
いつも、結局がまんできないんだよなあ。
こうして、まあきちは自分の立場を色々なところでマズくしていくのであった。

家を出てすぐにホオジロが道路わきで何かを食べていた。図鑑などでは「北海道ではホオジロは夏鳥である」として紹介されているが、実際には毎年結構な数が冬も道内に残っているようで、毎年冬場に結構良く見かける。

しかし、今年は本当に冬鳥がいない。
12月に雪がたくさん降ったせいだとも言われているが、定かではない。
遅れているだけならいいが、常連さんたちがこないとちょいと寂しい。

何にも出会えないうちに、3:30頃になった。そろそろ暗くなってくる頃だ。
すると突然、ヤツが現れた。コミミズクだ!

しゃがんで静かに様子を伺っていると、頭上すぐ近くにも飛んでくる。
体のワリに大きな翼や、音を立てずに静かに方向転換する姿はとても美しい。
夕方の太陽光に照らし出され、非常にフォトジェニックな状況だが、私の機材ではこれは撮れない。私の撮影機材は普通のカメラと望遠レンズという組み合わせではなく、デジタルカメラに望遠鏡をくっつけて使っているというシステム(デジスコと呼ばれている)で、飛んでいる鳥を撮るというはホトンド不可能なのだ。

遠くの標識や、ガードレールにとまるのを狙ってシャッターを切った。暗いので1/8秒や1/4秒という遅いシャッター速度だったが、何とか写すことができた。
コミミズクは2年連続でフラレまくった野鳥なので、とても嬉しかった。
新年早々縁起がいい。満足、満足。